映画『アメリカン ビューティー』を今また観てみると
1999年のアカデミー作品賞受賞作。
アメリカンビューティーとは映画内でも象徴的に登場する赤い薔薇の名前でもあります。
(写真はバラではなくうちのシクラメン)
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42才で広告代理店勤務。上昇志向が強い不動産販売業の妻、そして思春期で不機嫌のかたまりの一人娘の3人家族の夫であり、父親である主人公レスター・バーナムを演じているのはケヴィン・スペイシー。
彼はこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞。
少し前彼の名前を情報番組やニュースで度々耳にしました。
今アメリカで大問題となっている、過去のセクハラ被害者達による相次ぐ告発。
#metoo
子役だった当時ケヴィン・スペイシーからセクハラを受けたと男性俳優が過去の被害を公表。彼は悪い意味で、再び脚光を浴びています。
ケヴィン・スペイシーはこの騒動の中、ゲイであることをカミングアウトして、なんだか無茶苦茶な状況。
セクハラにゲイ、もうまさにこの映画のテーマであるアメリカ人が抱える問題で、なんと、ある意味ケヴィン・スペイシーにとり自己の問題でもあったのです。
夫婦の倦怠、娘の反抗、家族崩壊、ドラッグ、同性愛、銃、不倫、リストラ、DVなど、二十年前に描かれているアメリカの病理は、改善するどころかますます深く現在の個人、社会に絡まっています。
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初めて観た時はあまりテーマの深さを理解できなかったけれど、今暮らして日々彼らと接している中で改めて見ると、アメリカ社会が抱えている家庭、社会の問題を、シニカルに、そして少しサイコがかった視点で上手に描き出していると思います。
私が普段苦手としていることが、アメリカ人も実は嫌と感じているのね、とひとりごちたシーン。
いやいや不動産販売業の妻キャロラインに引っ張りだされた業界パーティー会場。キャロラインは商売仇でのちの不倫相手とおしゃべりに興じている時に 豪快、かつ下品な大きな笑い声。
レスターは離れた場所で妻の笑い声を聞いて、思いっきり嫌悪感を示していた。
私も苦手。レストランなどでその笑い声よく耳にするのですが、怖いというか‥。
キャロライン役はアネット・ベニング
先週のThe Tonight Show with Jimmy Fallonに出演していた。相変わらず綺麗でした。
母、妻、女優と人生でいろんな側面を持っていて、明るくポジティブなアメリカ女性です。
でもそんな彼女も持ちうるであろうアメリカ人の闇を素敵に演じていました。